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集中治療室で働くやりがいや楽しいと思うこと【ICU看護師】

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集中治療室(ICU)と聞いて、「なんだか大変そう。重症患者さんを受け持つのは精神的な負担が過ごそう。」とあまり楽しいイメージを持てない人は多いのではないでしょうか。私は、新卒で看護師1年目から集中治療室で働いた経験があります。私にとって集中治療室は自分にあった病棟だと思うほど、やりがいや楽しさを感じながら働くことができました。

そこで、集中治療室で働く看護師のやりがいや楽しかったと思うことを紹介します。



集中治療室の看護師の役割

集中治療室(ICU)で働く看護師は、重症患者さんの全身管理を行い、状態の変化を瞬時に把握して対応する役割があります。意識障害があったり鎮静中であったりと患者さんは言語的コミュニケーションが困難な場合が多いです。そのため、モニターの数値や医療機器のアラーム等の客観的な情報から患者さんの状況を把握し対応する能力が求められます。

集中治療室・ICUのイラスト
  • 重症患者さんの全身管理
  • 人工呼吸器や透析などの医療機器の操作(看護師ができる範囲で)
  • 疼痛の緩和や全身清拭などのケア
  • モニターから患者さんの状況を把握する
  • 昼夜が分かりにくい環境でも昼夜逆転しないように介入する
  • 安全に治療が進められるような看護をする(せん妄予防や自己抜管予防など)

集中治療室看護師のやりがいや楽しさ

  • 治療の経過が早い
  • 色々な疾患の患者さんが入室する
  • ベッドの回転率がいいから飽きない
  • 受け持ちの人数が少ない

集中治療室は「急性期」に分類されます。その中でも「超急性期」といっていいくらいの病棟です。急性期は、けがや病気を発症したての症状が不安定な時期であり、症状の経過が早い時期になります。その不安定さを安定させるのが集中治療室です。症状の急激な変化は命の危険も伴いますが、経過が早いだけに治療の効果も目に見えてわかります。この目に見えてわかる治療の効果は、「とても大変だけれど、やってよかったんだ」とやりがいに感じます。慢性期でも治療の効果を実感できるタイミングがあると思いますが、集中治療室では、1日の中で治療の効果を感じることができます。例えば、朝は人工呼吸器を装着していた患者が、勤務が終わるころには人工呼吸器から離脱していて看護師と会話をしているなんてこともあります。毎日の勤務で何かしらの治療の効果を実感できる点は集中治療室の楽しさだと思います。

そして、入室する患者さんの疾患を問わないため、様々な疾患やけがをした患者さんが入室します。いろいろな疾患を受け持つ大変さはありますが、毎日違った疾患を受け持てるのは飽きなくて楽しいです。

一般病棟が7:1看護であるのに対して集中治療室は2から4:1看護です。そのため受け持ちの人数が一般病棟に比べて少ないです。その分、患者は重症で介護度が高い傾向にありますが、一人の患者さんに対してかけられる時間が一般病棟よりも多いのがメリットです。

患者の体を拭く看護師のイラスト

重症度が高くてやることが多く、看護よりも治療が優先されるような環境です。また、重症患者さんは意識障害がある場合が多く、言語的コミュニケーションが取れないことがあります。そんな中で、何をしてもらいたいと思っているか考えて、その人に必要な看護(洗髪など)を実施できた時はとてもうれしく感じました。

私の性格が集中治療室に向いていた

先ほど述べた集中治療室のやりがいや楽しさは、そう思わない人もいるのではないかと思います。患者さんとコミュニケーションをとるのが好き、ゆっくりと治療を実感できるのがすき、一つの分野の看護を深く身に着けたい、本人や家族が望む最期を支援するのが好き、、、など一般病棟で感じるやりがいの方が魅力的に感じるという人もいると思います。私は、自分の性格的に集中治療室でのやりがいを感じやすかったのだと思います。同じ看護師でも環境が違えばやりがいや楽しさが全く違うのだと思います。集中治療室で働いてみたいと思った人がいれば、ぜひ参考にしてみてください。


ABOUT ME
@07
4年生の看護大学卒後、集中治療室看護師として臨床経験を積む。その後、転職活動を行った末、縁あって修士課程を取りながら看護大学教員+看護研究職を目指しています。臨床を離れて看護師のキャリアチェンジを考えている人に向けて、転職活動や大学院での生活・看護研究についての自身の経験を発信します。